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20年分の「子どもの事実」を、2冊の本に
2026/10/11
2027年2月に、2冊の単著が出版される予定です。どちらも、私にとって初めての単著です。先日、2冊とも脱稿しました。
20年の教師人生のまとめとして、書かせていただきました。タイトルと内容は、まだ伏せておきます(タイトルは、まだ決まっていません)。
二人の先生とのご縁から
一冊は、京都女子大学附属小学校の副校長、糸井登先生からのご紹介です。もう一冊は、鳥取の公立小学校の校長、西村健吾先生からのご紹介です。
どちらの先生も、昨年、私の教室に参観に来てくださいました。実際の授業や子どもたちの様子をご覧になった上で、単著の執筆を勧めてくださったのです。
「子どもの事実」だけを書く
だから私は、自分の思いや願いだけでなく、「子どもの事実」を書こうと決めました。
自分がやってきたこと、今も続けていることしか書けない。格好をつけようとは、一切思いませんでした。1%でも、嘘は書きたくなかったのです。
それでも、自分で書けば主観が入ります。そこで、執筆の前に、「尾形の授業や学級づくりで、ここは尾形らしい、すごいと思ったこと」を、たくさんの方にインタビューしました。仙台や日本人学校で一緒に働いた同僚。私の授業を参観された先生方。今の勤務校で学年を組んだ先生方。そして、初任校までさかのぼって、幅広い年代の教え子たち。合わせて10時間以上はお話を聞き、その事実を整理し、分析しました。
さらに、二十年分の資料を、思いつく限り全て読み直しました。研究主任時代に書いた参観のレポート、指導案や原稿、授業資料、子どもたちの生の振り返り、授業動画……。この分析とまとめに、とにかく時間がかかりました。
ようやく8月中旬から執筆に取りかかりました。書き上げた原稿は、もう一度、教え子や同僚、参観された先生方に読んでいただき、嘘が書かれていないかを確かめてもらいました。そこまで徹底しました。
二冊とも8月末が締切でしたが、二冊目はどうしても間に合わず、さらに一か月延ばしていただきました。その点は、本当に申し訳なく思っています。
二冊を、書き分けました
二冊は、同じ二十年を、違う距離から見て書きました。一冊は近くから、教室の細かなところまで。もう一冊は少し離れたところから、若い先生方が「明日やってみよう」と思えるように。
どちらにも共通して込めたのは、教育技術を磨くことの大切さと、自分なりの教育哲学をもつことの大切さです。そして、力のある実践者の実践を、表面だけでなく、その「背景」まで見てほしいという願いです。
原稿を読んでくださった方々の声
原稿を読んでくださった先生方や教え子たちから、たくさんの言葉をいただきました。その一部を紹介させてください。
・先生の文章を読んでいると、なぜだか自然と涙が出てくる。教室での子どもたちとの日々のやり取りが、映像のようにリアルに浮かんでくる。安心・安全で、温かく優しい文章。
・追試するだけでは身に付かない、教師の本当の技が明文化されていて、中堅でも大変勉強になる。若手にもベテランにも伝えたい内容になっている。
・尾形先生の、丁寧な生き方そのものがよく表れている。若い先生方を指導する立場にある自分にとって、形だけでなく「想い」や「そこにある意図」を伝えながら指導していくことが大切だと、改めて感じた。このような本を書ける方と出会えて、一緒に働けたことに心から感謝している。
・心にストンと落ちっぱなしの内容でした。いつの間にか読み終わっていました。(元教え子・教員3年目)
・読んだ翌朝、早速、子どもたちに伝えたい言葉がありました。思うだけでは足りないのだと、声に出して伝えることで気付きました。目の前の子どもたちのことをもっと知りたい、大切にしたいという気持ちが湧き上がってきて、明らかにこれまでと違う感覚で、子どもたちの前に立っている実感がありました。
・上手に語れなくても、かっこいい教師でなくてもいい。ありのままの自分を認めることが、子どもたちのありのままを受け止めることにつながるのだと感じました。
・明日、子どもたちに会えることが楽しみになりました。早くこの本が世に出て、これからの先生、今まさに子どもと向き合っている先生の手に渡ってほしいです。
・尾形さんは、授業を通して人を育てている。私は、尾形学級の根幹はここにあると思います。この根幹に、たくさんの枝葉(技術)が付いています。尾形学級は、小手先だけで真似ても決して追いつけないと感じさせられました。尾形学級の秘密を解き明かす本が世に出ることを、心から楽しみにしております。
・先生と一緒に働くことができた一年間は、本当に幸せでした。あの一年で教えていただいたことが、今も自分の中に残り、少しずつ次の誰かへとつながっていることを、改めて感じています。
・「ぜひ若手に読んでもらいたい!」「若手を指導する立場になった中堅には、この本から指導のヒントを得てほしい!」
・「教員時代、もう少しこんな本と出会えていたら、教員を頑張れていたかも!」と思えた。ハウツー本が多い教育界で、もっと大切なマインド的なものが抜け落ちているリスクは常々感じている。もっと続きが読みたいと思えた。
・考え方や価値観を押しつけない書きぶりから、尾形くんの人柄が伝わる。気負わせない感じがあって、内容がスッと入ってくる。
・私は、そもそも「読む」ことがあまり得意ではありません。でも、尾形先生の語りにはリアリティがあり、具体的なエピソードも多く、一気に読み耽ってしまいました。手順だけでなく、手順の裏にある想いや願いが込められていました。
・尾形先生が二十年間、歩みを止めることなく歩き続けてきた道を、私も追いかけられたような気持ちになりました。本を通して、尾形先生とたくさんお話ができました。教員ではない私にも、すごく勉強になりました。出版を楽しみにしています!!(初任の年に受け持った元教え子)
感謝を込めて
本を書き上げるまでに、たくさん対話をしてくださった先生方と教え子たち。これまで私を育ててくださった同僚、子どもたち、保護者の皆様、全国の先生方。出会ってくださった全ての方々に、心から感謝しています。
そして、本を執筆する機会をくださった糸井先生と西村先生。二つの出版社の編集者の方々。本当にありがとうございました。
最後まで良い本になるように、そして少しでも恩送りができるように、精一杯仕上げます。